水揚げで行う目利き

 数か月間の漁期を終えた遠洋はえ縄鮪漁船が清水港に寄港し、これから水揚げが始まります。
漁師さんが命がけで獲ってきた鮪を、鮮度を落とさぬよう迅速にかつ丁寧に目利きする。        
 これが八洲の使命の1つです。

水揚げはチームワーク

 1度にクレーンで吊り上げられる鮪は約3トン。それを次の吊り荷が来るまでの数分間で、魚種やサイズごとに仕分けしトラックや専用のカゴへ積み込みます。特定の魚種においては、目利きした上で品質ごとにも仕分けます。数か月に及ぶ漁の中、船内の魚倉にマイナス60度で保管されていた鮪がなるべく溶けないよう、迅速な作業をここにいる「全員」が意識しています。
 実は、八洲の社員だけで水揚げはできません。複数の会社で作業を分担しており、魚倉内の鮪をロープで括る、大型クレーンの操縦、荷役台でロープをほどく、計量、目利き、積み込みなど、各社が連携し水揚げを行っています。

形状から見極める

  目利きにおいて、まずは魚体の形状を見ることで脂の乗り具合と鮮度を判断します。脂乗りの良い鮪は、ふっくらとしていて張りがあります。また鮮度が良い鮪は、半身が平で、もう半身が弓なりの半月型をしています。これは、船上で釣り上げられた直後の生きている間に神経締めや内臓処理を施し、素早くマイナス60度の急速冷凍にかけ保管されたことを意味します。
 一方、死んでから同様の工程を踏んでも、その鮪は死後硬直が始まっているので床面になった半身が平にならず、ラグビーボール型となります。

感触から見極める

  次に出刃包丁と呼ぶ短刀を魚体に刺し、脂の乗り具合をみます。急速冷凍にかけても脂は凍りませんので、脂乗りが良いほど深く刃が刺さります。水揚げでの目利きはスピード重視ですので、出刃包丁から伝わる感触を一発で見極める経験値が求められます。
 5年近く担当する社員でも「まだまだです。10年、20年と経験してきた先輩が、刺しただけでわかる基準を捉えきれず、皮目をめくって身の色を見ないと判断が難しい時もあります」という程ですから、出刃包丁による目利きがとても繊細なことがわかります。

 魚体の形状から高評価に見える鮪でも、出刃包丁を刺して皮目をめくってみたら、予想と違った、という事もあります。ですので、特定の魚種においては一本ずつ目利きするようにしています。

 次回はさらに細かく目利きする様子をお伝えします。

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