昭和30年―高度経済成長の幕開けとなったこの年、遠洋漁業の集積港として知られる静岡県清水港で八洲水産株式会社が設立されました。「日本の食卓で最も愛されている魚である鮪を、鮮度を保ち、安全・迅速に届けたい」。そんな想いから生まれた八洲水産は、後に八洲商事、八洲運輸へと繋がり、現在では3社が力を合わせ、 鮪の水揚げ、加工・販売、そして輸送までを一貫して行っています。八洲水産グループを構成する三つの会社についてご紹介します。
八洲水産グループが届ける鮪をひと口食べれば、そのおいしさにはっとしていただけるはず。グループの基盤となる八洲水産は、冷凍鮪の卸売及び全国問屋への販売を担っています。おいしさの秘密は、八洲と漁業者の厚い信頼関係から生まれた「日本船の一船買い」。一隻の遠洋はえ縄漁船から漁獲分全てを買い付けることで、良質な鮪を安定的に確保します。 そして、独自の冷凍技術も自慢。-70℃の超低温冷蔵庫を早期に実用化し、自社保有しています。釣り上げられた鮪は船上で即座に冷凍され、鮮度を保ったまま水揚げ、超低温冷蔵庫による徹底した品質管理で、高い品質をキープしつづけた状態の鮪をお届けします。
八洲水産グループの鮪は、問屋・市場へ向けた大きいロットから量販店・飲食店へ向けた小さなロットまで幅広いニーズに応えるべく、多彩なラインナップをそろえているのも特徴です。常に現場でお客様の声を聞き、八洲水産から入荷した鮪をさまざまな形に製品化していくのが、八洲商事が担う役割。鍛えられた目を持つ職人による3回に渡る選別を乗り越えた鮪は、熟練の加工技術により製造され専任のスタッフが責任を持って出荷しています。高いレベルで安定した商品をご提供したいという想いで、研鑽を積んできた職人たち。一人一人の職人技がお客様のご要望を叶えます。 行き届いた衛生管理も信頼の証。2021年、宍原工場では、食品安全マネジメントシステムの国際規格である「FSSC22000」の認証を取得。衛生管理も徹底しています。
清水港に着岸した漁船から、そして八洲水産の超低温冷蔵庫から、品質を落とすことなく沢山の鮪を超低温冷凍車(=トラック)に積み込むためには、卓越した技術が必要です。八洲運輸のドライバーたちは最高の鮪を運ぶプライドを持ち、超低温に保たれた荷室に素早く整然と積み上げます。こうして鮪は、味と鮮度を維持しながら、北海道から九州まで日本各地へ運ばれます。 「八洲運輸のトラックはいつどこで見かけてもきれい」との評判をいただいているのもドライバーの誇り。自主的に清掃を行い、常に清潔さを保つよう心がけるとともに、安全性も徹底的にチェックしています。